新しい事業やサービス、ビジネスモデルを開発し、イノベーションを生み出す、成長段階にある新興企業であるベンチャー企業。
本記事では、ベンチャーの転職市場動向や働く魅力・リスク、ベンチャーへの転職に必要な意識・姿勢などを、JAC Recruitment(以下、JAC)が解説いたします。
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そもそもベンチャーとは?
本章では、ベンチャーの定義について、下記3つの観点から解説します。
• ベンチャーとスタートアップの違い
• ベンチャー企業の種類と代表的企業
• 日系・外資系ベンチャーの違い
ベンチャーとスタートアップの違い
ベンチャーとスタートアップは、事業の根幹を成すビジネスモデルと成長戦略に違いがあります。
ベンチャーは、既存のビジネスモデルを基盤とし、特定の市場や技術領域において新しい価値を提供しようと試みる企業群を一般的に指します。なかには、技術革新をともなう事業を展開しているベンチャーも存在しますが、スタートアップほど「世の中にないもの」を生み出すことに特化しているわけではありません。
一方、スタートアップは、既存市場に存在しない革新的な技術やアイデアを事業の核に据え、短期間で急成長を目指す企業群を指します。
成長戦略においても、ベンチャー企業は中長期的な視点で、持続的かつ安定した事業拡大を図る傾向があるのに対し、スタートアップは指数関数的な成長を目指します。スタートアップはベンチャー企業の一形態であり、特に高い成長志向と革新性を持つ企業群を指すといえるでしょう。
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ベンチャー企業の種類と代表的企業
ベンチャーは、規模や成長フェーズごとに分類できます。ミドルベンチャーは、創業から数年が経過し、ある程度安定した収益基盤を確立している一方で、認知されている領域やエリアが限定的、かつ組織規模が数十名から数百名程度の企業群を指します。
メガベンチャーは、ミドルベンチャーからさらに成長を遂げ、株式上場を果たしている、あるいは大企業に相当する従業員数を擁する企業群を指します。業界内で確固たる地位を築き、高い知名度とブランド力、安定した経営基盤を有している一方で、ベンチャー精神を失わず、積極的に新規事業への挑戦やグローバル展開を推進している点が特徴です。
代表的なミドルベンチャーには、SansanやSmartHR、マネーフォワード、Wantedlyなどが挙げられます。また、メガベンチャーに代表される企業としては、楽天やサイバーエージェント、DeNA、リクルート、メルカリなどが知られています。
一口にベンチャーといっても、成長段階に応じて求められるスキルや経験が異なります。そのため、転職を検討する際は、自身のキャリアステージや志向に合った規模と成長フェーズの企業を選ぶことが大切です。
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メガべンチャー転職のポイントや主な企業を解説
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日系・外資系ベンチャーの違い
日系ベンチャーと外資系ベンチャーは、文化や働き方、キャリアパス、報酬体系など、多くの点で異なります。日系ベンチャーは、チームワークや協調性を重視し、安定した成長を目指す傾向があります。意思決定を行う際は、関係部署との調整や合意形成に時間を要することもありますが、その分、助け合いやチームワークを大切にする文化が根付いている点が特徴です。また、福利厚生に関しても、住宅手当や退職金制度など、充実している企業が大半を占めます。
一方、外資系ベンチャーは、成果主義や個人の裁量を重視するケースが多く、個人の能力や実績がダイレクトに評価・報酬に反映されます。そのため、主体的に業務を推進したい、成果が報酬に直結する環境で働きたいと考える方にとって魅力的な選択肢といえるでしょう。また、外資系ベンチャーでは、英語力やグローバルな視点、多様なバックボーンを持つメンバーと協働できる柔軟性が求められます。
一般的に、日系ベンチャーと比較して高報酬ではあるものの、福利厚生は限定的です。また、日本市場における業績が振るわない場合は、本国の方針により事業撤退や組織再編が行われるリスクも存在します。
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外資系ベンチャー企業への転職、注意点を解説
大企業とは異なる外資系ベンチャー企業で働くメリットや注意点、また転職活動を行う際に注意するべきポイントについて、本記事で解説します。外資系ベンチャー企業へ転職を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。 外資系企業への… 続きを読む 外資系ベンチャー企業への転職、注意点を解説
ベンチャーの転職市場動向
ここでは、ベンチャーの転職市場動向について、下記の2点で解説します。
• 注目されているベンチャー業界
• ベンチャー企業で採用ニーズが高い職種
注目されているベンチャー業界
ベンチャーにおける転職市場において、特に成長が著しく、採用競争が激化している業界としては、SaaSやAI、バイオ・ヘルスケア、医療機器、Fintechなどの領域が挙げられます。
SaaS業界では、DX推進の流れを受け、業務効率化や生産性向上に寄与するクラウドソフトウェアへの需要が高まっています。また、サブスクリプションモデルによる安定収益が見込める点も、投資家からの注目を集める要因になっていると考えられるでしょう。代表的な企業としては、freeeやSansan、マネーフォワードなどが挙げられます。
AI分野では、ディープラーニング技術の進化にともない、画像認識や自然言語処理、予測分析など、AIを活用した新たなサービスやソリューションが次々と生まれています。特に、各産業の課題解決に貢献するAI開発を手掛けるベンチャーは、資金調達も活発です。代表的な企業としては、Preferred NetworksやシナモンAIなどがあります。
また、高齢化社会の進展や健康意識の高まりを背景に、バイオ・ヘルスケア・医療機器分野への注目も高まっています。特に再生医療やゲノム編集、遠隔医療、AI診断支援など、革新的な技術で医療の質向上やアクセス改善を目指す企業が増加している点が特徴です。代表的な企業としては、ペプチドリームやメドレーなどが挙げられます。
さらに、PayPayやメルペイ、OLTAなどをはじめとするFintech業界も引き続き活況を呈しています。キャッシュレス決済やオンライン融資、資産運用プラットフォームなど、金融とテクノロジーを融合させたサービスが広く求められるようになり、市場も急成長を続けています。
ベンチャー企業で採用ニーズが高い職種
ベンチャー領域において、事業開発・セールスやBtoBマーケティング、インフラエンジニア・クラウドエンジニア、データサイエンティスト・データアナリストなどの職種が高い採用ニーズを示しています。
事業開発・セールス職は、アーリー期からミドル期にあるベンチャーにおいて需要が高く、プロダクトやサービスの市場浸透、顧客基盤の拡大、そして売り上げ向上を担う役割を果たします。そのため、単なる商品販売にとどまらず、市場ニーズを捉え、新たな収益源を開拓する戦略的な視点が必要となるでしょう。また、法人顧客を対象とするビジネスモデルを採用している企業では、BtoBマーケティング職に対する採用ニーズが高く、リード獲得からナーチャリング、そして商談化に至るまで、デジタルマーケティングの手法を駆使し、効率的かつ効果的なマーケティング戦略を立案・実行できるビジネスパーソンが重宝されています。
さらに、エンジニア職全般に対するニーズは、ベンチャー領域においても業界問わず高い水準にあります。なかでも、サービス提供の基盤となるインフラを設計・構築・運用できるインフラエンジニアやクラウドプラットフォームに精通したクラウドエンジニアは、多くのベンチャー企業で求められています。
加えて、データに基づいた意思決定やサービス改善が重視される昨今において、データサイエンティストやデータアナリストに対する価値も高まっています。
企業の成長フェーズや事業内容によって求められる経験・スキルは異なりますが、いずれの職種も多くのベンチャー企業で求められており、相場より高い給与水準や事業を牽引する中核としての活躍が期待できるでしょう。
ベンチャーの最新求人・転職情報
ここでは、ベンチャーの最新求人・転職情報を紹介します。
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● ポート数シェアNo1のベンチャー企業:人事戦略
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● 大学発バイオベンチャー:事業開発マネージャー
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● 大学発ベンチャー:マーケティング
● 大手インフラ事業者(プライム上場):新規事業開発およびベンチャー投資(クリーンテック分野など)
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※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年5月最新)
ベンチャーに転職する魅力
ベンチャーへの転職は、主に次の3つの魅力があるといわれています。
• 組織が未成熟であるため、自身の経験やスキルを十分に生かしやすい
• 環境や社会課題の解決に直接貢献できる
• 裁量が大きくスピーディーに事業推進できる
本章では、上記3つの魅力について、なぜそのような魅力が生まれるのか解説します。
組織が未成熟であるため、自身の経験やスキルを十分に生かしやすい
ベンチャーでは、これまでのキャリアで培ってきた経験や知見、リーダーシップを存分に発揮し、組織の基盤構築や仕組みづくりにゼロから関与できる可能性があります。その理由として、ベンチャー企業の多くは、組織体制や業務プロセスがまだ確立されていない段階にあるからです。
例えば、経理部門の一部を担当していた方が、ベンチャーに転職後、経理全般から人事までを統括する管理部長として活躍する例が挙げられます。また、大手企業で部門マネジメントや新規事業立ち上げを経験した方であれば、前職の経験を生かし、ベンチャー企業の事業戦略立案や組織設計、若手育成、営業体制の構築などを主導する機会を得られるかもしれません。
自身の経験がダイレクトに組織の成長につながり、その成果を実感しやすい部分や、確立された組織で部分的な改善を担うのではなく、組織全体の設計図を描き、施策を推進するダイナミズムは、ベンチャー企業だからこそ得られる魅力といえるでしょう。
環境や社会課題の解決に直接貢献できる
ベンチャーへの転職は、環境や社会課題の解決に直接貢献できる魅力もあります。
大手企業でも社会貢献活動は行われていますが、ベンチャー企業では事業そのものが社会課題の解決を目的としており、環境や社会課題の解決に直接貢献し得る新しい価値を創造することを使命としています。
そのため、特に社会的な意義やパーパスを重視する方にとっては、社会への貢献をダイレクトに実感でき、日々の業務に対しても深い充足感を得られるでしょう。
裁量が大きくスピーディーに事業推進できる
裁量が大きくスピーディーに事業を推進できる点も、ベンチャーの魅力の一つです。従業員数が少なく、フラットな組織構造を持つベンチャーでは、個々の意見やアイデアが尊重されやすく、迅速な意思決定が可能です。また、経営層との距離が近いため、経営層と同等の視座を持ちながら業務に取り組むことができます。
稟議プロセスや部門間の調整に時間を費やすことなく、自らの判断で予算やリソースを配分し、事業戦略を実行に移せるスピード感は、ベンチャーならではの醍醐味といえるでしょう。
ベンチャーへ転職するリスク
ベンチャーへ転職するには、次の3つのようなリスクに直面する恐れがあります。
• 年収だけでなく福利厚生など含めた待遇の悪化
• 業務量過多・役割過多リスク
• 役員採用で入社した場合、社内外における期待値は高い
ここでは、各リスクについて解説します。
年収だけでなく福利厚生など含めた待遇の悪化
ベンチャーへの転職では、年収を含めた待遇面の悪化が懸念されます。特に大手企業から転職する場合、提示される年収額は同等かそれ以上であったとしても、福利厚生まで含めた総合的な待遇を比較すると、実質的に悪化するケースは少なくありません。
住宅手当や家族手当、充実した保養施設などがないケースや退職金制度が未整備な場合も珍しくないため、長期的な視点で経済的安定性を慎重に評価する必要があるでしょう。
ベンチャーへの転職を検討する際は、目先の高額な年収提示だけでなく、ライフプラン全体を見据えたうえで、待遇悪化のリスクを総合的に判断することが不可欠です。
業務量過多・役割過多リスク
ベンチャーでは、限られたリソースで最大限の成果を出すことが求められます。特に経営層として参画する場合、担当する事業領域だけでなく、本来であれば専門部署が担当するような業務までカバーしなければならないケースも珍しくありません。
また、プレイングマネージャーとして、自身も現場の実務をこなしながら、チームマネジメントや経営戦略の立案・実行を担うなど、一人で複数の役割をこなすことが常態化しがちです。必然的に業務量が増加し、長時間労働につながる恐れもあります。
大手企業のように、各機能が分業化され、サポート体制が整っている環境とは大きく異なるため、自身のキャパシティを超えた要求に応え続けられるか、という点も冷静に見極める必要があるでしょう。
役員採用で入社した場合、社内外における期待値は高い
転職を機に、役員や経営幹部として迎え入れられる場合、社内外からの期待は高くなりがちであり、既存社員からも多くの注目を集めるでしょう。加えて投資家や株主からは、企業の成長を加速させるキーパーソンとして、その手腕が厳しく評価されることになります。
このような高い期待は、大きなプレッシャーになることもあり、焦りや重圧につながる懸念もあります。
高いポジションとして迎え入れてもらえたことを好機と捉え、周囲との信頼関係構築に徹し、組織全体を巻き込みながら成果を創出する姿勢が求められることを理解しておきましょう。
ベンチャーへの転職に必要な意識・姿勢
ここでは、ベンチャーへの転職で必要とされる、次の3つの要素について解説します。
• 柔軟なマインドセットと覚悟を持つ
• 自分が本当にかなえたいことは何かを明確にする
• リソースが限られるなかでも成果を挙げることが求められる
柔軟なマインドセットと覚悟を持つ
ベンチャー企業を取り巻く環境は、市場の変化や新しい競合の出現、技術の進展などによって常に変化しており、予期せぬ事態が次々と起こります。このような環境下で成果を出すには、まず変化を恐れず、楽しめるようなマインドセットが求められます。
また、不確実性に満ちた環境下でも過去の成功体験や既存の方法に固執せず、状況に応じて戦略や方針を臨機応変に変更できる適応力、計画どおりに進まなくてもそこから学び、素早く軌道修正していくレジリエンスも必須となるでしょう。
特に、経営層にあたるポジションに就く場合は、想定と異なる状況に直面しても率先して変化を受け入れ、前進する強さと覚悟が不可欠です。
自分が本当にかなえたいことは何かを明確にする
ベンチャーに転職する際は、自身のキャリア観や実現したい価値観を明確にしておくことが重要です。
曖昧な動機で入社すると、変化や混沌に翻弄されやすくなり、結果として本来のパフォーマンスを発揮できなくなる恐れがあります。また、単に高い報酬や役職、あるいは「ベンチャーで働く」という響きに引かれて転職した場合、困難に直面したときに心が折れてしまう懸念も考えられます。
一方、企業の事業内容や理念に心から共感し、自身のキャリア観とビジョンに合致した企業であれば、多少の困難にも意義を見出し、やりがいを持って企業の成長に尽力できるでしょう。
リソースが限られるなかでも成果を挙げることが求められる
ベンチャーでは、大手企業と比較して人員・資金・時間といったリソースが限定的であることが大半です。そのため、限られた条件下でも最大限の成果を出す力が強く求められる傾向があります。結果にこだわりながらも、柔軟な発想でチームを牽引できる人物は、どのベンチャーでも歓迎される存在となるでしょう。
特に経営層に近いポジションでは、スピード感を持って判断・行動する推進力が重要視されます。また、採用選考では、目の前の課題解決に集中するだけでなく、中長期の視点からも組織成長を見据えた提案ができるかどうかが評価のポイントになるでしょう。
後悔・失敗を避けるベンチャー転職のポイント
ここでは、ベンチャー転職で後悔・失敗を避けるために留意したい、次の3つのポイントについて解説します。
• 入社前に極力各経営陣・キーパーソンと対話し、人柄・考え方・価値観などを把握する
• ネットに情報が出回りにくいため、各企業に精通するコンサルタントがいる転職エージェントを選ぶ
• 資金調達状況や成長性・将来性を見極める
入社前に極力各経営陣・キーパーソンと対話し、人柄・考え方・価値観などを把握する
ベンチャー転職で後悔を防ぐには、入社を決断する前に、可能な限りCEOだけでなく、CTOやCOOなど、ほかの経営メンバーや事業のキーパーソンとなる人物と直接対話する機会を持つことが大切です。
とりわけ、部長や経営層クラスのポジションに応募する際は、単なる企業理念の共感にとどまらず、実際に現場を率いる人々の価値観や意思決定の基準、仕事への向き合い方にまで理解を深めることが必須です。
ベンチャーでは組織の方向性がトップの考えに強く影響される傾向があるため、自身のリーダーシップスタイルや判断軸と大きくズレていた場合、日々の業務に強いストレスを感じる懸念があります。そのため、面接の場だけに限らず、カジュアルな面談や会食などを通じて、各経営陣やキーパーソンの考え方、ビジョンや理念、メンバーに対する姿勢、価値観などを深く理解するよう努めましょう。
これにより、自分が経営チームの一員としてともに働き、同じ目標に向かって邁進できるのか見極められるでしょう。また、入社後のミスマッチを防止し、長期的な活躍につながる土台が整います。
ネットに情報が出回りにくいため、各企業に精通するコンサルタントがいる転職エージェントを選ぶ
ベンチャー企業の情報は、大手企業と異なりインターネット上だけでは得にくい場合があります。そのため、転職活動では、ベンチャー業界や入社を希望するベンチャーの内部情報に詳しい転職エージェントの活用が推奨されます。
各ベンチャーの内部情報に精通している転職エージェントであれば、企業の経営層と直接的なリレーションを構築しているケースが多く、公開されていない内部情報や企業のリアルな実情を提供してもらえるでしょう。また、過去の転職支援実績をもとにした、有益なアドバイスを得られることもあるかもしれません。
企業の詳細な情報を知ることで、自分の期待と実情の乖離を防ぎ、納得感のある転職を実現できるでしょう。
資金調達状況や成長性・将来性を見極める
ベンチャーへの転職を検討する際は、応募先企業のビジネスモデルの持続可能性や市場における競争優位性、財務的な健全性を客観的に評価することが不可欠です。
応募先企業が今後どのようなステージに向かって進んでいるのか、資本基盤が整っているのかを見極めることは、企業の安定性と成長性を図るうえで重要な指標になるでしょう。また、売り上げや利益の推移、顧客基盤の拡大状況、プロダクトやサービスの開発ロードマップなども、企業の成長性を判断するための材料となります。
短期的な売り上げや注目度に惑わされず、関連情報を可能な限り収集・分析し、応募先企業が今後も持続的な成長を維持できるのか、将来性を見込めるのか、冷静に見極めましょう。中長期的な視点から事業の健全性を評価することで、将来性の乏しい企業を選んでしまうリスクや入社後の事業縮小・撤退を回避することができます。
【年代別】ベンチャー転職を成功させるポイント
ここでは、ベンチャー転職を成功させるために意識したいポイントを年代別に解説します。
20代でベンチャー転職を成功させるポイント
20代でベンチャーへの転職を成功させるには、学習意欲の高さや新しいことへの挑戦意欲、そして環境変化に対する柔軟性をアピールすることが大切です。特にベンチャーでは、未経験の業務にチャレンジする機会が多く、組織や事業の変化も激しいため、自ら積極的に学び、変化を楽しめる姿勢が求められるでしょう。
転職活動では、ベンチャーで働きたい理由や明確な熱意、ビジョンを伝えることがポイントです。また、特定のスキルに固執せず、幅広い業務に関与し、多様な経験を積みたいという意欲を示すことも好印象につながるでしょう。
なお、転職先の選定においては、事業の将来性も重要ですが、それ以上に「誰と働くか」という観点で、経営陣の考えや価値観を確認することが納得度の高い意思決定につながります。キャリア初期における意思決定は、今後のキャリアの方向性を大きく左右するため、短期的な条件よりも「自分が挑戦し続けられるかどうか」を軸に選ぶことを意識しましょう。
30代でベンチャー転職を成功させるポイント
30代のベンチャー転職は、多くの場合、特定の分野におけるスペシャリスト、あるいはチームリーダーやマネージャー候補としての役割を担うため、過去の実績をどう組織の成長に生かせるのかを具体的に語れるように準備しておくことが大切です。
転職先を選ぶ際は、自身のキャリアプランとの整合性を慎重に見極めましょう。また、ライフイベントとキャリア形成の両立がテーマとなる年代でもあるため、「働き方の柔軟性」や「キャリアパスの明確性」にも着目し、満足度の高い働き方を実現できるのか、確認しておく必要があります。
40代でベンチャー転職を成功させるポイント
40代のベンチャー転職では、組織の中核を担うに足る実績と能力が求められます。
採用選考では、過去の実績を語るだけに終始せず、具体的な成功体験や実績を定量的に示し、ベンチャーという変化の激しい環境においても再現性の高い能力であることを示すことが不可欠です。また、なぜこのタイミングで、ベンチャーに挑戦するのか、その動機や覚悟を問われることもあるため、論理的に語れるよう準備しておきましょう。
40代は、強い当事者意識とリーダーシップが求められる年代であり、事業の成功にコミットする覚悟が必要になります。そのため、企業のビジョンやミッションへの深い共感、そして経営陣との価値観の一致が極めて重要になることを理解しておきましょう。
50代でベンチャー転職を成功させるポイント
50代のベンチャー転職は、長年のキャリアで培ってきた深い知見や豊富な経験、そして広範な人脈を生かし、経営顧問や特定分野の専門家、あるいはアドバイザーなどの立場で、企業の成長を支援する役割が期待されます。
経営に近い立場での参画が前提となることも多いため、転職活動では、これまでのキャリアの集大成として、「これまで何を成し遂げたか」よりも「今後どのように価値を提供できるか」にフォーカスした対話が求められることを念頭に入れておきましょう。
また、役職や肩書に固執するのではなく、自身の専門性や経験が最も生かせる領域や貢献できる役割を見極める柔軟な視点を持つことも重要です。ときには、フルタイムの常勤ではなく、プロジェクト単位での参画や非常勤での関与といった柔軟な働き方も検討しましょう。体力的な負担やワークライフバランスも考慮し、自身の価値観に合った働き方を選択することが、長期的に活躍するためのポイントとなります。
ベンチャー転職の成功事例
ここでは、JACが提供する転職支援サービスを利用し、ベンチャー転職を成功させた事例を紹介します。
ベンチャーの取締役への転職事例(男性/50代前半)
業種 | 職種 | 年収 | |
転職前 | 日系製造業 | 取締役CFO | 1,400万円 |
転職後 | IT業界 スタートアップ ベンチャー企業 |
取締役 | 1,000万円 |
前職では地場大手製造業にて20年近く勤務し、管理部門のメンバーから叩き上げで最後は役員まで務めておりました。上場準備を行った際には、中心に立って推進し、実際に上場させることができました。自分のなかでやりきったという達成感とともに、上場後も管理部門の責任者として充実感を持って、日々、勤務していました。
しかし後任も次第に育ち、自身の仕事も管理業務がメインになってくるなかで、もう一度さらに小さな組織からチャレンジしたいと、どこかで思うようになりました。そんなとき、JACが広島にも支店を持っていることを知り、また地域に密着した転職支援を行っているとわかったことで、早速ご相談させていただきました。
JACからは親身な面談を通して、さまざまなご提案を頂きました。まずは自分自身の状況や転職しようと思ったきっかけ、今後のキャリアなどを聞いてくださったうえで、いくつかのパターンで求人を紹介してくださいました。そのなかで、複数社に応募し、面接を調整していただきました。
最終的には、中国地方のスタートアップITベンチャーでの役員というオファーを承諾することとなりました。IT業界については自身に経験がなかったのですが、上場しようとしている企業で自分の経験が生かせることと、社長含めて全役員と対面で会うことができたこと、人柄や考え方、社風に共感できたことから、この会社で自分のスキルを生かしたいと思い、入社を決めました。
JACは面接のセッティングだけではなく、事前の対策や面接の同席までしてくださり、丁寧なサポートをしてくれたと感じています。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
>>管理職の転職成功事例|もう一度小さな組織から、地方のスタートアップITベンチャーへ
ベンチャーの事業企画シニアマネジャーへの転職事例(男性/50代前半)
業種 | 職種 | 年収 | |
転職前 | 大手日系メーカー | 広報課長 | 1,300万円 |
転職後 | ベンチャー企業メーカー | 事業企画シニアマネジャー | 1,300万円 |
大手メーカーを2社経験し、安定した環境に居心地の良さを感じる一方で、過去に取り組んでいた新規事業企画の仕事のやりがいを忘れられずにいました。さまざまな仕事を経験してきましたが、次第にそのなかでも一番楽しかった新規事業企画をもう一度やりたいという思いが年々強くなっていきました。社内での部署異動も難しく、夢をかなえるには社外にフィールドを探すしかありませんでした。しかし50代の自分を受け入れてくれる企業があるのか不安に感じる中、ミドル/ハイクラスの支援を得意としているJACを見つけました。企業様とのコネクションの強さから豊富な情報量があるという評判を信じて、転職活動を初めてみることに決めました。
子供が4人いてまだまだ安定して収入を得なければならない状況の中、コンサルタントの方からご提案頂いたのはベンチャー企業での新規事業企画のポジションでした。相当悩みましたが、「このまま後10年で定年を迎えるよりも、自分の大好きな仕事で最後にもう一花咲かせませんか?」というコンサルタントの方の言葉に後押しされ、応募を決意。慎重に物事を進めるタイプの私の希望を考慮されてか、通常よりも面接の回数を増やしてもらい、企業と計4回対話を重ねることができました。ベンチャー企業ということもありなかなかネット上に情報がない中、企業に精通したコンサルタントの方から豊富な情報をいただき、無事に入社を決意することができました。熟慮を経て入社できたので、入社後は自分の希望する業務を思う存分満喫でき、充実した生活を送れています。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
>>50代の転職成功事例|もう一度好きな仕事をやりたい、安定した環境からベンチャー企業へ ハイクラス転職のJACが解説
ベンチャーのCFOへの転職事例(男性/40代半ば)
業種 | 職種 | 年収 | |
転職前 | 非公開 | 投資会社 | 1,500万円 |
転職後 | 某事業会社 | ベンチャー企業のCFO | 1,000万円 |
私は、公認会計士の資格を取得し、これまで監査法人、証券会社、投資会社などで、会計監査、株式公開時の引受審査、M&A、事業再生を手掛けてきました。私は以前から、「外部からクライアント企業の支援をする立場から、事業会社側で自分が主体となってプロジェクトを推進する立場に移りたい」という希望がありました。
そして、いずれは「事業会社のCFO」になることを目標に置いていました。その後、現在勤務する投資会社での案件に一区切りがついたことから、そのキャリアプランを実現すべく、転職活動を開始しました。
そして、CFO求人案件を多数抱えるJACにご相談させていただいたのです。
コンサルタントの方との面談で、金融業界あるいはコンサルティング業界でクライアント企業を支援していた方が、事業会社の経理・財務部門や経営企画への転職を目指すケースは多々あるものの、
「事業会社の経験がない」ことがネックとなり、苦戦する方が多いという話を伺いました。
私も、事業会社での経験はありません。しかしながら、コンサルタントの方は、IPOを計画している企業であれば、「株式公開時の引受審査」の経験を、これまでとは逆の立場で生かすチャンスがあると判断されました。そこで、IPOを目指すベンチャー企業のCFO求人案件を複数ご紹介していただくことに。それぞれの会社について、財務情報、事業の成長性、IPO実現の可能性、社長の来歴、将来ビジョン、大切にしている理念やパーパス、求めている人物像などについて詳しく説明を受けました。
その情報をもとに、私は、自分に合いそうな4社に応募。やはり「事業会社の経験がない」ことを理由に採用を見送られた会社もありましたが、2社から内定を得ることができました。結果、将来性に魅力を感じたテックベンチャーに入社を決めました。年収はダウンしましたが、それはあらかじめ覚悟していたこと。年収よりも、主体的にチャレンジして、企業の成長に貢献できるやりがいを重視し、満足いく転職となりました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
>>管理部門の転職成功事例|主体的な立場で仕事をしたい、ベンチャー企業のCFOへ
ベンチャーの開発部門シニアマネジャーへの転職事例(男性/50代後半)
業種 | 職種 | 年収 | |
転職前 | 大手外資系化学メーカー | 研究開発 | 1,500万円 |
転職後 | ベンチャー企業 | 開発部門シニアマネジャー | 900万円 ※後に昇格し1,100万円 |
大手外資系化学メーカーの日本法人で研究開発に従事しており、事業部門が縮小されることをきっかけに、JACに登録して転職活動を開始しました。
当初はこれまでと同様、大手企業で研究開発を続けたいと考えており、実際に大手素材メーカーに応募しました。その一方で、コンサルタントの方から「あなたの技術がそのまま生かせるはず」と、ベンチャー企業のA社の紹介を受けたのです。環境配慮素材や資源循環ビジネスなどを手掛け、総合型サステナビリティベンチャー企業としての地位を築きつつある企業とのこと。正直なところ、最初はあまり興味がありませんでした。
ところがA社のラボへ見学に行ってみると、「この会社で働きたい」という意欲が湧いてきたのです。メンバーの皆さまとお会いして、「本気で社会に貢献したいという思いを持っているのだな」と実感しました。先に応募した大手素材メーカーからも内定を獲得したものの、そちらは辞退し、A社への入社を決断。これまでも研究開発職として良質な「売れる」製品作りに取り組んできましたが、高品質なだけでなく環境や社会課題の解決に貢献できることに新たなやりがいを見いだしました。
開発部門のシニアマネジャーのポジションで入社し、2年ほどで開発本部長に就任。入社時には年収が大幅ダウンとなりましたが、後に約200万円アップとなり、元の水準に近づけることができました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
>>SDGsの転職成功事例|事業部門の縮小をきっかけに、サステナビリティベンチャーへ
ベンチャーへの転職なら、JAC Recruitment
ベンチャーへの転職は、業務内容や企業文化、経営陣の考え方などを正しく把握し、自身とのマッチ度を見極めることが重要です。そのため、求人企業の採用ニーズや採用背景などを深く理解した転職エージェントの活用が不可欠です。
その点、JACは、一人のコンサルタントが企業と転職希望者双方に対して支援を提供するコンサルタント型のビジネスモデルを導入しています。企業の内部事情や成長フェーズ、カルチャーなどを深く理解したうえで、一人ひとりの希望や経験に即したキャリアを提案するため、納得感のある転職を実現できるでしょう。
また、JACは、経営幹部クラスや専門職などハイクラスポジションへの転職支援にも強みを持っており、一般には公開されていない非公開求人も多数取り扱っています。ほかでは見つけることのできない、希少なキャリアチャンスに出会える可能性も期待できるでしょう。
ベンチャー転職を通じてこれまで培ったキャリアや経験の価値を最大化したいと考えている方は、ぜひJACの転職支援をご活用ください。